ホフマンって何?

平成17年1月〜7月ネット上にて公表

あいかわらず忙しく、なかなか思いを綴るコラムをじっくり書けない状況が続いています。
 今回は、まったくの手抜きで、仕事で作成したモノを掲載いたします。興味のない人には、まったく興味がない分野とは思いますが、どうか、ご勘弁の程を。。。


 そもそも事の発端は、愛知県瀬戸市に、明治38年に施工されたホフマン工事と呼ばれる、ハゲ山復復旧工事の施工地が残されていることに始まります。治山工学や砂防工学をかじったことのある人は御存じでしょうが、あまり一般的にはなじみがないものだとは思います。この施行地は、ちょっと眉唾ものではありますが、全国で唯一、現存していると言われていまして、2005年が、施工後100年目にあたります。
 この100年という節目の年と万博の開催年が重なることから、治山事業、特に、ハゲ山復旧に関するPRイベント等を、平成16年度から企画して実施してまいりました。そんなこともあって、11月、衆議院の環境委員会に属する国会議員の方々が、万博の工事状況を視察する帰りに、ありがたくも?ホフマン工事の現場も視察してくださるということになりました。
 というわけで、受け入れる側としては、大変な準備が必要だったわけですが、問題は、その説明の仕方でした。
 というのも、この分野に対し、強い関心を持っている一般の方々を相手に行う現地見学会とは異なりますし、ましてや、専門の方というわけではありません。しかし、相手は国会議員。だけど、直接、関係のある委員会の方々ではない。
 ということで、この摩訶不思議、微妙な関係から、かなり苦労をしましたが、結果としては、おそらく、名古屋市東部丘陵地域のハゲ復旧に関する解説と、ホフマン工事の解説としては、もっとも簡潔で、それでいて、それなりの内容を持つというものになりました。
 以下にお示ししたのが、その原稿です。
 NHKアナウンサーの話すスピードを元に、それぞれ15分間の解説として作成したつもりですが、文字にすると、かなりの量となります。もし、ご興味があれば、クリックしてみて下さいませ。
 なお、勿論、このとおり、お話ししたわけではありません。あくまでも、原稿です。そして、私が「しゃべり」まで担当したのは、「森林の荒廃と復旧について」の方だけです。

森林の荒廃と復旧の歴史について

ホフマン工事について

 ところで、2004年は、日本全国、大変な年でした。思わぬ災害に見舞われた方、心よりお悔やみ申し上げます。
 2005年こそ、よい年になるよう期待したいと思います。

 PS  今年印象に残った本

 最近は、忙しくて通勤途上でほとんど立ったまま本を読んでいる関係上、難しい本は全く読んでいません。そのため、どうしても小説や簡単なエッセイっぽいものになってしまいますが、もしよろしければ、参考にして下さいませ。

・サンダーバードで少々生き方を学んだ
      漆田公一+サンダーバード研究会著、祥伝書
 今年、実写版の映画が公開されたことで、再び書店にならんだような感じの本。
 映画は見る暇がありませんでしたが、まぎれもないサンダーバード世代である私には、とても興味深いモノがありました。そうそう、そうなんだよねえって所があって、面白いですよ。

・ダ・ヴィンチ・コード
      ダン・ブラウン著、越前敏弥訳、角川書店
 今年のベストセラーの一つですね。
 帯広告の「もう、読むほかはない!」という荒俣宏に誘われて、読みました。読み進んでいくうちに、う〜ん、これは、キリスト教世界の帝都物語だなぁ、と思っていたら、ラストの解説まで荒俣宏でした。
 知的に遊んだ気になる小説です。作者の教養の範囲に驚愕しますよ。

・蒼穹の昴
     
浅田次郎 新潮文庫
 どうやったら、こんな小説が書けるのでしょうか。こんなにスケールのデカイ、そして歴史に裏打ちされた、それでいて魂を揺さぶるような創作力。もう、スゴイの一言。
 悲劇なんでしょうが、なぜか、奮い立つような勇気を湧き起こすって言うのは、ダテではありません。

・宮崎駿の「深み」へ
     
村瀬学  平凡社新書
 
「風の谷のナウシカ」から「千と千尋の神隠し」まで一つ一つ、作品を取り上げ、まさしく宮崎ワールドの「深み」に入り込んでいったモノです。こうしてみると、それぞれ関連があるんですね。
 面白いのは、作者があたかも、宮崎作品が子供向けに作られているように解説しながら、その実、自分が一番楽しんで観ているところです。
 なぜ、我々が、あのシーンを見てそう思ったか、なんてことがわかってきて興味深いモノがありました。残念なことに、「ハウルの動く城」が公開される直前に出版されているため、「ハウル」については、想像でしか言及していません。増補改訂版の出版を期待したいところです。

・おまけ
 
昨年、このコラムで紹介した「ケータイを持ったサル」の作者である正高信男が、平成16年の12月から1月の期間、NHK人間講座で、「人間性の進化史」という講義を行っています。
 サル学から見た人間の未来、なかなか面白い講義ですよ。興味のある方は、是非、ぜひ。

 

(ねむり姫 46歳)