3 度 目 の 成 人 式

平成31年1月〜令和元年7月ネット上にて公表 

 歳月人を待たず。なんて言葉があります。歳をとれば取る程1年経つのが早く感じますね。それは、例えば、 3歳の子供の1年は、一生の3分の1ですが、50歳の人間の1年は、一生の50分の1ですから、そう感ずる のも仕方ないことなのでしょう。
 そんな私も2019年2月に還暦となります。昔ならば、赤いちゃんちゃんこを着て座布団に座り、日がな一 日渋茶をすすっている年齢となりました。え?昔だってそんな年寄りはいないって?そうかもしれません。
 なんにせよ、5度目の年男となるわけですが、36歳の時に書いた文章の最後に、こんな事を書いてました。

 「坂本龍馬がこの世を去ったのは、33歳。宮沢賢治、37歳。また、シェイクスピアがハムレットを書いたのが36歳の時と聞く。私は今年36歳になってしまう。もう遅い?いやいや、伊能忠敬が測量を学んだのは50歳になってからという。まだまだ、これからである。」
(全文は、既公表抜粋「36歳、年男として今思うこと」参照)

 あれから24年の歳月が経ったわけですが、結局何者にもなれませんでしたね。トホホ。
 しかし、3.11以来、私は勿論、少々世の中の意識も変わってきたように思います。ロードの歌詞ではありませんが、「何でもないような事が幸せだったと思う。」というわけです。そりゃどこかの誰かさんのように、有り余る資産でもって宇宙旅行を予約する人もいるでしょうけれど、平々凡々と、当たり前のことが当たり前に出来ることこそが、幸せなのかもしれませんね。

 ところで60歳になると様々なサービスを受けることが出来るようになります。名実ともにシニアの仲間入りになるわけですが、映画やショッピングセンターも割引サービスが利用できるようになります。私個人としては嬉しい限りですけれどねぇ。

 全人口の4分の1以上が60歳以上と言うことは、幼児や学生、そして就労者を考えると、平日フラフラ歩いている人は、ほとんどがシニアということになります。その一方で下流老人なんていうコトバもあったりして、これでいいのかな?とも思うのですよ。

 先日、NHKの「AIに聞いてみた、どうするのよ!?ニッポン」というマツコと有働アナと大越キャスターがMCを務める番組が放送されました。それによると健康長寿(この健康ということが大切)の全国1位は、山梨県。そして第2位がなんと愛知県でありました。ちょっと驚きましたね。また、本や雑誌をよく読む人と、健康 長寿の人とは、深い関連があるとAIがはじき出していました。

 いずれにしろ、私の人生もそのうち終焉を迎えます。それがどんな形になるかは判りませんけど、当面、米寿を過ぎた我が母の最期を、私が元気な状態で迎えてやることが重要でしょう。私自身が健康でなければ、看護も介護も、ままならないことになりますからね。
 そうそう、小島すがも著「看護師も涙した老人ホームの素敵な話」は、なかなか示唆に富んでおりました。看護師さんが書かれた物ですが、自分自身が老いを迎えるに当たっても、とても参考になる本でありました。

 激動の「平成」時代も、いよいよ幕が引かれます。次はどんな時代になるのでしょうか?それにしても、まさか自分の一生が三つの年号にまたがるとはねぇ。

(ねむり姫 60歳)