2016年の新聞記事より

平成29年1月〜6月ネット上にて公表 

 大雨もありました。地震もありました。大火事もありました。被災された方は大変なご苦労をされたことでしょう。お見舞い申し上げます。また、相変わらず理不尽な殺人事件もありましたし、様々な国で大統領は色々問題になってますし、世界中で頻発するテロも気になるところです。
 そんな中、私の目を引いたのは、とても身近な「春日井消防 救急車盗難」という記事でした。全国的には話題にもなりませんでしたが、実はこの消防署は我が家のすぐ近くなのです。
 2016年10月17日中日新聞の夕刊によりますと、次のようなことです。

 17日午前零時55分頃、愛知県春日井市藤山台十の春日井消防東出張所で、車庫にあった救急車が一台なくなっているのに所員が気がついた。GPSで探索し、約20分後に1.2キロ北西の同市神屋町の住宅街に止まっているのを無事発見した。(中略)車両に異常はなく、積載していた資機材は総て揃っていた。個人情報に関する書類は積んでいなかった。キーを付けたまま車庫に止めていたといい、(中略)車庫の監視カメラは、16日午後11時30分すぎに不審な男が救急車に乗り込み、無灯火で出て行く様子が写っていた。(後略)
以上

 この消防署は高蔵寺ニュータウンを管轄に持っていて、住民の高齢化等のため、夜間、頻繁に出動要請があるそうな。

 勿論、鍵の管理に問題があるでしょう。これ以降は、しっかり管理がなされると思います。そして、犯人が一番悪いのは当たり前なのですが、この犯人は何を思っていたのかが、とても気になったわけであります。

 この消防署のまわりには何も店舗はありません。南側にアパートがあるくらいです。時間帯から言って、そんなところをヒョコヒョコ通るのは、深夜ジョギングかウォーキングの人くらいです。フラフラ歩いていたら、それだけで不審者と思われるでしょう。
 それに、なんせ救急車ですから、盗んだところですぐ足が付くことは判るしね。と言うことは、酔っ払って帰ってきて、バスもないし、駅からそこまで帰ってきたけど、家はまだ遠いし、え〜い乗ってちゃえと、思ったのかなぁ。犯人の心境を聞いてみたいですね。案外、くたびれた普通のおっさんかもしれませんね。
 幸いなことに、この事件のため、救急搬送できなかったということはないようです。でも、以前、ニュータウンの住民は、救急車をタクシー代わりに使っていると非難されたこともありましたっけ。利用する方も気をつけねばなりませんね。

 で、後日談です。11月10日の夕刊に、小さく容疑者の男逮捕の記事が載りました。62歳の男だそうで、救急車が乗り捨ててあった近所の住宅地に住んでいるそうです。容疑を否認しているとのことだけれど、記事のタイトルは「家に帰るため?」ま、そうなんでしょうねぇ。これで記事上では、幕引きとなってしまいました。とは言っても、やはり彼の心の内が知りたいところですね。

 あともう一つ気になったのは、事件ではなく、発言の欄に載った10歳の小学生の文章です。
 彼は、学校の給食が、残ったら捨てられてしまうので、大変もったいない、外国では食べ物がなくて死んでしまう人がいるのに、と嘆いていました。勿論、そのとおりで、心痛めている小学生に喝采を送りたいところなのですが、彼の文章を読む限り、食べ残しではなく、食缶に残っているものを問題にしているようなのです。ビックリしましたねぇ。

 私は、小学校中学校と給食でありましたが、給食が配膳されずに残っているなんて、考えらなかったけどな。嫌いだとか苦手だという子の食べ物は、必ず誰かに譲られるのは勿論、クラスに割り当てられた食べ物は、全部、誰かの胃の中に入ってました。
 病気で休んでいる子がいた日には、それはもう大騒ぎ。コロッケやプリンを巡る大じゃんけん大会が始まりましたし、人気のあるおかずならば、女子だって臆せずに参加していたけどなぁ。
 今は、飽食の時代なんですね。小学生の問題提起は、それはそれとして、なんか隔世の感がある発言でありました。

(ねむり姫 58歳)