タイトル今回のコラム

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 学生時代からやりたいことばかりで、アルバイトをする暇がありませんでした。このため、もっぱら、新聞、雑誌の投稿や、テレビ、ラジオのモニターをして、小遣い銭を稼いでました。
 しかし、投稿した文章は、活字になる前に編集者の校正が入ります。様々な文献を引っ張り、何日も悩んだ末絞り出したフレーズが、あっさり、ありきたりの表現に書き換えられることも、しばしばありました。
 そんなときは、「あ〜、この編集者は、こういう表現方法を知らないんだな。」と毒づいたものです。

 そもそも、今までのメディアは、採用されなければ、人の目に付きません。ま、自費出版という手もありますが…。
 しかし、インターネットの時代になり、ちっぽけな個人から、世界に向かって、簡単に、思いを発信できる時代になりました。これは、とんでもなく、すごいことだと思います。

 ご感想などお待ちしております。



ライン枝




 流行歌(はやりうた)は、もう死語となる?


 今年目出度く?私も正式に高齢者の仲間入りとなりました。歳をとるにつれて、これまでお世話になった方々の訃報を受け取ることも多くなりました。寂しい限りです。そして、こちらから送る年賀状の数も徐々に少なくなってきています。ただ、私より若い方の訃報には驚くと共に、残念でなりません。音楽仲間でもあった、三味線のあいちゃんもそうでありました。ご冥福を祈りたいと思います。

 また一方、昨年は若い頃から親しんだアーチスト達の訃報も沢山ありました。思い出すだけでも、坂本龍一、KAN、谷村新司、大橋純子、八代亜紀等々。
 追悼番組の中で誰かが話しておられましたが、あの当時はどこへ行っても、その頃流行っていた音楽が流れていて、自然に耳に入ってきた。だからその頃流行っていた音楽は、同時代を生きてきた人にとっては、好き嫌いを超えて懐かしく感じたり、歌うことができる。でも、これからは。。。
 確かにそうですね。音楽を取り巻く環境はガラリと変わりました。今はダウンロードが主流とのこと。そしてそれを携帯音楽プレーヤーで個人で楽しむという時代です。

 考えてみれば、画期的だったのがウォークマンでしょうかねぇ。私も一台持っていました。カセットテープ(これも死語だなぁ)に好きな曲を録音して、通勤時に使用していましたが、どうも今一つしっくりこなくて、すぐに使うことをやめてしまいました。というのも、耳に流れるのは大好きな曲ばかりではありますが、今聴きたい気分の曲とは限らないのですね。その時目に入ってくる風景、その時の天候、その時の雑踏のざわめき等によって、頭に流れ出すのは耳から聞こえてくる音楽とは別のもので、そのギャップに違和感があってしっくりこなかったのです。
 そのくせ車を運転するときは、カーステレオの音楽は欠かせません。いい加減なものです。
 私の音楽的思考は、もともと無茶苦茶です。お年玉を貯めてようやくステレオを手に入れたのは高校生の時でした。そして、初めて買ったLP(これも死語だなぁ)は、2枚組の「かぐや姫フォーエバー」、オリビア・ニュートンジョンの「そよ風の誘惑」、そしてカール・ベーム指揮ウィーンフィルの「ベートーベン交響曲第9番」でした。

 車の中で聞いているのは、デアゴスティーニで買ったフォークや洋楽の全集、昭和40年代歌謡曲の10枚組、単体で買ったフォークやクラシックのCD(これも死語になるのかなぁ)、極めつけは「寅さん名ゼリフ集」。それをランダム再生で聞いています。
 だから、「あなた〜のため〜に〜」の次に「第九第4楽章(交響曲の場合、楽章ごとに1曲と判断してるみたい)」、そして次に流れるのが、「それをいっちゃぁ、おしまいよ」なんてことにもなります。
 カラオケも就職したばかりの頃は、スナックで職場の方と一緒というのが普通でした。上司や他のお客さんの歌で覚えた曲も多々あります。今は、仲間内だけでカラオケボックスですもんね。万人が無意識の内に覚えてしまった流行歌なんていうものは、もう生まれてこないかもしれません。思い返せば、NHKで放送していた「なつかしのメロディ」なんていう番組がいつの間にやら消えてしまったのも、さもありなんというところでしょう。

 かつてハッチポッチステーションなんていう番組がありました。ディープ・パープルやクィーンの名曲と童謡を見事なアレンジで融合させ、グッチ裕三が歌っていました。でも、こっちが原曲だと思っている人も多かったとか。先頃ラジオで再放送いや再現放送?された時は、目茶苦茶懐かしかったですね。ハッチポッチステーションそのものは、今でもYouTubeで少し流れてはいます。
 ボーカロイドもあるし、AIで音楽は作れるし、個人個人が好きな音楽をダウンロードする時代となり、これから音楽というものがどうなるかわかりませんけど、音楽の力は信じていきたいし、やっばり良いものは良いという感覚だけは、大切にしたいものだと思います。 

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